大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

工房に新年のご挨拶

1月13日(月)成人の日。
日伸建設​のある交野でも振り袖姿がチラホラ。
そんな祝日も手刻みに励んでおられるとのことで、
朝からサーターアンダーギーを手土産に
​妻と二人で新年のご挨拶も兼ねて工房の見学に。


​                                (これは、この日の工房ではありません)​
この日は大工さん二人で刻み。
ウチの棟梁と先輩の(棟梁を歴任している)大工さんと。
いつもは夜になると、
他所の現場に携わっている若手の大工さんも、
伝統構法の手刻みを学びたいと自主的に手伝いに来るとか。



もちろん工房は火気厳禁。
晴れているとはいえ、やはりこの時期は冷え込みます。
交野山系の麓なので、淀川にほど近い枚方の現場より
1℃ちかく低いのですが、暖房なしの毎日。
・・・内陸性気候でクソ暑い真夏も冷房なしですが。
工場生産のプレカット集成材ではあり得ないご苦労。



それでも、こんなふうに建てる人みずから加工する
現場におじゃまして、顔の見えるお付き合いができるのは、
工場から仕入れて現場に搬入されたものを
ただ組み上げるだけの「普通の」家の建築では
決して味わえない家づくりの楽しみです。



とはいえ、年末に工房にお邪魔したときに伺ってた
1月末には建て方(建築)に入れるかなという見通しは、
早くも2月上旬になりそう・・・とのこと。



確かにそのとき親方(社長)が
「在来工法とは手間が別次元!」とは言うてはった
(​2018.12.28​「手刻み@工房」​)けど・・・。
ま、ここまできたら、急かしても仕方がない。
じっくり取り組んでもらいましょう。



聞けば、在来工法だと、
それでも日伸では仕口(直交する繋ぎ目のホゾ・ホゾ穴)を
手刻みしているのですが、
仕口を刻むのは単純に言えば柱の両端(壁面の四隅)だけ。
​それに筋交いを入れて金物で留めるだけ。


                 ​(仕口や継ぎ手の加工したところはラップに包んで保湿保護するんだそうです)​
ところが伝統構法では壁面に全て通し貫(ヌキ)が入って
ジャングルジムのような構造になるので、
一本一本柱の途中に貫用の加工がいくつも必要です。
​「加工をしなくていい柱は一本もないんですよ!」と。


​                                        (この日の工房…第3倉庫)​
そうして見込みの期日に追われながらも鋭意専念没頭できればいいのですが、
今日も新しいお客さんが家づくりの相談にやってこられて作業中断。
​そう言う自分たちも、こうして仕事の邪魔をしてるんだって!!


​         ( ↑ 木口の黒っぽいのが、9寸角の大黒柱。他の柱に比べて圧倒的に太い。)​
大工さんたちと話していると、
つい木組みの家談義に花が咲いてしまいます。
職人さんにおしゃべり相手を求めたらあきませんね!
我ながら困った施主です。

工房はほどほどにして、事務所の事務方さんにご挨拶…っと!
ワガママな施主と、それに真正面から向き合う大工さんとで、
​事務方さんはやり繰りに往生してるんじゃないかな?!


              ​(大 黒 柱)​

こんな世界にいざなってくれた​社長​さん、
ワガママに付き合ってくださる社員のみなさん、
ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。

次の年末年始は、新居で迎えられますように!