大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

建て方4日目~上棟式

昨日(2/20)建て方4日目で、応援の大工さんはお終い。
一昨日は皆さんの手際よい働きのお陰で、順調に棟上げまでいくことができました。


そして4日目はここから、これは2階です。
まだ貫に楔は打ち込まれいません。


今日は栓や楔をどんどん入れて、その日のうちに屋根が張れるかな!
と、簡単に考えていたら、大工さんたちがやりだしたのは、
また歪みの微修正からでした。


大黒柱の辺りの対角線を、チェーンで締め上げていきます。
またその向こうでは、アルミ製の突っ張り棒で対角線上に押し広げているようです。

これも同様に垂直・水平を微修正してから、仮筋交いを釘で留めていきます。
ベルトで締め上げて、槌で叩くこともあります。
こうして微修正をきちんとしたうえでないと、栓や楔を仕口に打ち込んでも、
家がひずんだまま固まってしまいます。


そんな微修正が思いのほか手間取ってるのか、午前中いっぱいかかっています。
ん?・・・栓や楔をどんどん打ち込んでいくだけじゃなかったんですね?!

そんなこんなで、屋根の部材の取付けにかかったのはようやく2時頃。
まずは間仕切りの土壁がくるところの見切り板を張っていきます。
土壁の竹小舞の端が刺さるよう、チリジャクリが彫ってあります。


3時半には、屋根断熱材​フォレストボード​が到着、2階にクレーンで吊り上げます。
秋田杉の間伐材の皮、捨てるしかなかったものを断熱材として活用した製品で、
究極のエコ商品の一つと言えるでしょう。
ただ、それで軟らかい板なので、束で吊り上げて重みがかかるとグニャリといきそう。
束ねて吊り下げる方法をクレーンの操縦士の方も一緒に考えます。


それからようやく、屋根に板を張り始めました。杉の赤太です。
これは屋根なりの天井板、屋根材には違いないのですが、そのまま内装現しになります。
その上に断熱材を挟んで野地板を張り、瓦を葺くことになります。
明日は応援の大工さんたちは来ません。この天井板、今日中に張ってしまえるのか?


この板はサネで組み合わせていくので、隙間なく釘で打ち付けられていきます。
向こう側の屋根から初めて、あれよあれよと言う間にどんどん屋根が張られていって、
このスピードはさすがベテラン大工さん! このぶんだと屋根じまいまで終われるか・・・?
で、折返しこの時点で5時を回っており、この時点で終了。

あとは日伸建設の正大工3人でできる作業なんで、
今日ここまでいってしまえていれば上出来!
1日目2日目は6人、3日目4日目と4人の応援の大工さん、
本当にいつにない複雑な工程で大変でしたが、
お蔭さまで事故もなく順調に無事、素晴らしい建て方~建て前になりました。
本当にお疲れさま!ありがとうございました。

一昨日の上棟が5時だったので、その当日の時点では上棟式はできていません。
そこで昨日は5時から片付けに入り、
応援の大工さん最終日のこの時に、5時半~20分間ほど上棟式を執り行いました。

日伸建設​が用意してくださった御幣を奉って、
自分で工夫して祭壇をしつらえて・・・上棟式については別稿で。