大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

理想の家づくりは会社選びで9割決まる・・・伝統構法:現代的性能・科学的知見

5/2に「​それでもやる? 軒ゼロ住宅①~③​」を投稿して
​​日射遮蔽や日射取得についてもう少し調べてみようと検索してたら、
ものすごく面白いYouTubeのチャンネルを見つけました。☟click


「​兵庫、大阪で高断熱高気密住宅専門の建築家集団 松尾設計室​」というチャンネルです。

今年の4/12からYouTubeを始められ、この1か月で既に
チャンネル登録者数1.5万人!
面白くて面白くて、家に帰ったらStar Trekを見よう!というぐらい、
ハマってしまいました。

趣旨としては(​以下抜粋引用​)
> 生涯で一番、高価で、長く使い、健康と快適性と経済性に影響を及ぼすのが住宅です。
> しかしながら、なんの勉強もせずに住宅を建てる、購入するということは大抵の場合、
> 寒く、暑く、カビや結露が生えやすく、病気になりやすく、冷暖房費が高い住宅になってしまいます。
> その原因は大半の住宅実務者がちゃんとした住みやすい住宅を建てるための
> 勉強をすることなく設計、施工をしているということ。
> もうひとつは国に住宅の断熱性能に関する最低基準も性能表示義務もないからです。
>「夏涼しく、冬暖かい住宅を安い冷暖房費で実現する」カビやダニが極めて生えにくい。しずかで理想的な室内環境の住宅。
> 人生100年時代においても建築後50年以上にわたって丈夫に最低限のメンテンナンスコストで維持することができるノウハウを公開していきます。

何と言っても、きちんと理詰めで科学的に家づくりを論じていること、
あとこれはどうでもいい私の勝手な印象ですが、
明石の方なので語り口に同じ関西の親近感を覚えるということ。

この手の住宅建築実務者による動画配信は他にもたくさんあり、
とても勉強になる充実した内容ものもあります。

一生をかけた家づくりには、建て主、住まい手の
リテラシーの向上がまず大事と何度も述べているところですが、
現代は書籍・文献以外にもインターネットやこうした動画で、
手軽に学ぶことができます。

もちろん真偽の判断や、だから、だけど
自分はこう考え選ぶという決断の主体性は必要ですが、
松尾設計室の動画は、
家づくりにあたってぜひ見ておくことをお勧めします。

さて、このチャンネル、今の時点で30本を越えていて(ん? 毎日更新?!)、
私は前述のように日射遮蔽や日射取得の問題から
当初は配信順の途中から割り込んで、あと順不同に見ています。

内容は多岐にわたっていて、その中で
「​理想の家づくりは会社選びで9割決まる​」の一節が目にとまり、
まさしくそうだ!と思ったことがあります。☟click


曰く、住宅屋に最も似ている職業は?
・・・料理人(飲食店)

曰く、ラーメン屋から考えてみると、
・普通のチェーン店(ファミレス等)
一風堂一蘭など
・普通の個人の個人店
・こだわりおやじの名店

このココロはぜひ動画を見てほしいんですが、
私はこの中で「こだわりおやじの名店」を選ぶべきだと、
ファミレスではホンモノは無理!と、
そうこのブログで言ってるんだなぁと改めて整理がついたのです。

家づくりは、
メニューから定食や一品を選んで注文するようなもんじゃない。
私は大手ファミレスの調理場に立っていたこともありますが、
そこでの料理は料理人の工夫の余地は全くないし、腕前も要らない。

こだわりおやじの名店は、メニューはあるにはあるけど、
客によって味や盛り付けなどを工夫したり、料理を創作したりできる。
まさにこだわりの棟梁が手がける家!じゃないですか。

こういうオヤジ(板前や棟梁、料理店や工務店)は、
勉強を重ね、経験を積み、腕前を上げていきます。
ただ任せておいてもまず大丈夫、それが「匠」というものです。

いや、松尾設計室の松尾和也先生は、これらの動画で、
そういうことを言うのが趣旨ではありません。
そこで訴えようとしてらっしゃることについては
ぜひ松尾設計室の​HP​や​ブログ​や​動画​や​著書​に直に当たってください。

私がここで松尾設計室に食いついたのは、
匠の技と言っても経験や伝承だけに頼ってるだけではなく、
匠の技にも科学的な裏付けや、科学的な知見や、
現代に要求される性能導入していかないと、
明日につなげられないと考えているからです。

私たちは三百年先に生きる伝統構法の家づくりを目指しています。
そのためには、現代人の生活に応じた屋内環境も、
ずっと住み継いでいってもらうために必要です。

そのアプローチの一つとして、松尾先生の視点から
伝統構法を見ていくのは有効ではないかと思ったのです。

松尾設計室の家と私たちの伝統構法は、土俵が違います。
でも目指しているのは、同じ・・・
> 人生100年時代においても建築後50年以上にわたって
> 丈夫に最低限のメンテンナンスコストで維持することができる  ・・・家!

あ、松尾設計室は、棟梁ではなく
建築家が「こだわりおやじ」なんですね!

おっ! 私が否定的な陸屋根の箱家にも、
軒がちゃんとある・・・これならいいかも!