大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

工房にて ・・・ 大工さん手刻みの敷居と階段づくり

昨日、​豪雨災害を話題に​しましたが、
今朝5時ごろ、ものすごい雨音で目を覚され、外を見るとまるで台風!
50㎜は軽く超えていそうな雨の量です。
線状降水帯が南北方向だったので、枚方では豪雨は幸い半時間ほど。事なきを得ました。


マンション住まいでは、こんな雨音でも気付かないなんて人もいて、
ウチではこれでも窓をすかしていたりして、
私はやはり外と繋がってる暮らしの方がいいと思いました。
こんどの新築では伝統構法の範疇でできるだけ高気密を追及していますが、
窓を開けるのがデフォルトの暮らしなら意味ないか?!

ところで、​6/20~23​に玄関の大庇を取り付けに来られて以降、
6/26~7/1​にそれらの瓦葺きに瓦屋さんは来られましたが、
ここしばらくは大工さんによる現場作業はお休み。

いや、休みってわけではないんです。
隣り町交野のブドウ畑の中にある​日伸建設​の工房にこもって、手刻み作業だそうで・・・。
何を作ってるのかなぁと思ってたら、facebookと​ブログ​にアップされていました!



あ、そうかぁ! 内法(ウチノリ)もの(=敷居や鴨居など材)を作ってるのね。
ウチには扉(ドア)っちゅうもんが、トイレと風呂にしかありません。
あとは玄関も含めて全部引戸。

その引戸そのものは建具屋さんがつくるんでしょうけど、
敷居は大工さんが作る・・・
当たり前かもしれないけど、そういえばそうなんですね!

えっ? 引戸では気密性が保てないでしょ!ですって?
ウチは間取りの特性上、個室って概念がないので、そんなことはいいんです。
引戸は開け代が要らないし、開け閉めで広間にしたり区切ったり、
日本建築の最大の発明、特長なんですよね!

もひとつアップされていたのが、階段部材の手刻み。
えっ! こんなにゴッツイ材木で?!



普通の家なら、メーカーの既製品の階段を買ってきて据え付けるだけというのが一般的です。
もちろん集成材。ヘタすりゃ、木目印刷シートが表面に貼ってあるものです。


手刻みの階段、なんて贅沢!・・・と思ったら、日伸建設の親方(社長)に言わせると、
費用はそんなに大きく変わるもんやないで!とのこと。
この材は材木屋から仕入れたものではなく、自分で出雲の山で伐ってきた赤松だとか。
出雲地方では、神は松に降りてくると言うそうです。
手伐り丸太は製材より大幅なコストダウンになるだけでなく、
手刻みする大工さんの思い出のこもった材。思いを込めた手刻みなんだそうです。

先週末のお話しでは、天気次第で今週後半から現場工事に入れるかも・・・とのことでしたが、
明日から週末にかけても天気予報では雨マーク。
もう少しお預けになるかもしれません。

大きな豪雨災害に見舞われた九州地方や中部地方など。
立派な木組みの家が濁流に浸かってしまってるのがニュースで流れると、胸が痛みます。
気候と断絶せず共存しながらの平穏な暮らしができるありがたさを、あらためて思い知ります。