大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

照明計画【中】~ 電球だけ!が基本 ・・・ 市販の照明器具は最小限にシンプルコンセプトで

12/11稿「​照明計画【上】・・・​」で、
ソケット+LED電球の自作間接照明について触れましたが、
本体はこれです。


木の枠は余り材、あとは小3の豆電球の知識程度のもの。
そう、「Symple is best!」
この家の基本理念を、照明計画にも応用したもの。

というのも、この家の建材には、原則いわゆるメーカーの登録商標の付いた商材は使っていません。
いつでもどこでも手に入る素材・・・木と土と紙を基本にできています。
廃版がなく、交換・補修がいつの時代でもできるからです。
 
これを照明に当てはめると、ソケット+電球ということになるでしょう。
どこの電気屋さんでもホームセンターでもどこのメーカーのものでも、
互換部材として手に入ります。

LED電球が耐用時間数を待たずに故障したとしても、
昔ながらの白熱電球とも交換できます・・・百均!


配線はできるだけ目立たないように電気技師さんが梁の裏などにうまく隠してくれていますが、
自作の部分で目立つ電線には、切ってきた竹でカバーしてみました。


クローゼットやトイレのブラケット照明も、
木部付けはごく普通のレセップソケット、
土壁付けは配線の都合でレセップカバー付きのソケットにLED電球だけ。


2階の居間の全体照明は、シンプル2灯ソケット。
角度を変えたり、プルスイッチにより2灯-1灯-常夜灯-消灯と4段階に切り替えたりできるもの。
2階は天井板がなく小屋組み現しなんで、木組みそのものが全体として照明になります。


寝室は、これに自作の笠をつけてみました。
といっても、クリアファイルに皺クチャにしたコピー用紙をスティック糊で貼り付けただけ。


これらの部屋の全体照明は、あくまでも作業時用。
夜のくつろぎには12/11稿「照​明計画【上】・・・​」で述べたように、
自作間接照明の仄かな灯りのみで。

実は明るさが必要なのは、夜よりかえって昼間なんですよね。
窓の外の明るさに瞳孔が慣れているので、室内での作業は夜より明るくないと。
夜は手元にスタンド照明があれば十分です。


1階の居間の全体照明は、上を照らす必要がないので、スポットライト。
これも、シンプルにLED電球を付けるだけの無名メーカーのもの。

これだと同じデザインの器具で全部屋統一されていても、
場所に応じて明るさや発色を変えることができます。

昼間は陽の射す南側の窓の上からは、昼間は昼白色で照らし、
夜は電球色で照らせるようにしてあります。
LED電球だと調色できるものがあるので、とっても便利です。

電球一体型のスポットライトでも調色できるものがありますが、
かなり高価なうえに電球の寿命と共に器具ごと廃棄するしかありません。
自在に電球だけ交換できる方が合理的かつ経済的だと思ったんです。

電球一体型の方が確かにとっても小さくてスマートなデザインではあるのですが、
電球が交換できるものは大きいけれどデザインのバリエーションが多く、楽しいとも言えます。

リビングルーム(居間)の照明は、当初は部屋の真ん中にペンダント器具を吊るすか、
ダクトレールを梁に這わせようかと思っていたんです。
けれどこの案は、不採用!

実際に部屋ができ上ってみると、天井の木組みの迫力と美しさに圧倒され、
何も付けたくなくなって、ダクトレールでさえ無粋に思えるようになってきたのです。
それで、部屋の隅にスポットライトのLED電球だけということにしました。

どんなにデザイン性の高い照明器具を付けても、本物の木組みにはかなわない!
なのに照明器具の方が主張してしまうことになるのを避けようと思ったからでした。

ダイニングテーブルの上だけには、
今の家で使っているアンティーク電球ペンダント照明を持ち込んで吊る予定です。

京都は東山の​タチバナ商会​(☜click)で手に入れたもの。お勧めのお店です。


玄関土間とホールも、LED電球だけ。
常夜灯だけを点けた状態の写真を12/11稿「​照明計画【上】・・・​」に載せましたが、

全体照明のスポットライトを点けるとかなり明るくなります。

玄関土間は人感センサー付きの100w型LED電球を、
玄関ホールは40w型LED電球をスポットライトに組み合わせてあります。


階段もリビングルーム同様に、当初はペンダント照明を吊る想定だったんですが、
メンテナンス性からもやはり隅っこにブラケット照明を壁付けにすることに。
ただし階段は前面よりも上下方向を照らさなければならないので、スポットライトは不向きです。
安全のため眩惑しない器具ということで、コイズミの木製の間接照明にしました。


電球では光源が点になるので、光源を線状にしたいところには、
LEDバーライトを付けてみました。

以前で言う直管蛍光灯に相当する照明器具です。

これは、キッチン全体照明としての昼白色の作業灯。
おそらく掃除するときぐらいにしか使わないんじゃないかという想定の照明です。
見た目は無粋なんで、梁の陰に設置して直に見えないよう配慮しました。

これも、ベース器具と直管型LEDとを組み合わせると言うテもあるのですが、
直管型LEDって意外に高価で、比較的安いLEDバーライトにしました。

キッチンで日常的に点けるのは、
LEDバーライトを吊戸棚の上に設置した間接照明、もちろん電球色です。
流し元灯は実用第一。手元スイッチが必要だったので、
いわゆるメーカー物・・・大光電機のLED、薄型のものにしました。

このLEDバーライトと同様の器具を、書斎のカウンターデスクの上にも設置しました。

読み書き用なので、昼白色。昼間の窓からの陽の明かりと同様の光源になります。
直に照明器具(光源)が見えて眩しくないよう、木の前板を自作して遮蔽してあります。


もうひとつ、市販の照明器具。
洗濯脱衣場と書斎に、シーリングファンと一体型のスワン製LED照明器具を試しに付けてみました。

角度が変えられ、調光も風量も無段階で変えられるもの。

これらの部屋は作業室という性格上、かなりの明るさが必要です。
また、全館冷暖房がゆき届きにくい半閉鎖空間なので、
ファンが多少役に立つかもしれないとの期待を込めて。


この稿では導入した照明器具に焦点を当ててみました。
次の「照明計画【下】・・・」では、
全体照明も間接照明もありったけ点けた状態をご紹介しようと思います。