大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

それでも"大手"の家を"買う"?! ・・・ 地場工務店の完成見学会 ~ 大工とつくる無垢の木組みの家

早いもので、もう今日は3月も最終日。
一昨日(3/29)昨日(3/30)今日(3/31)と連日よく晴れて春真っ盛り。
汗ばむほどのとっても暖かい日でした。



一昨日の枚方は最高気温21℃、昨日今日は23℃!
大量に黄砂が飛来したそうで、少し霞んではいましたが。
近所の桜は早くも満開をとおりこして、入学式までもちそうにありません。

我が石場建て伝統構法、無垢の木組と土壁と紙障子の家はというと、
それまで22℃設定で点けっぱなしだったエアコンを
一昨日の朝に久しぶりに止めました。それで気温の実測値・・・

29日夜9時の1階の室温は21.1℃
30日朝8時の1階の室温は20.5℃、外気温は14.5℃、
30日夜9時の1階の室温は21.1℃、外気温は17.1℃、
31日朝8時の1階の室温は20.5℃、外気温は12.6℃。☟

31日昼2時の1階の室温は19.9℃、外気温は23.0℃。☟

湿度は、室内は連日ずっと50%超え・・・外気が25%ほどと乾燥しても。

外気の変動にほとんど影響されず、一定の室内環境を保っています。
かといって、室内を閉じきって空気が澱んでいるわけではありません。

気候風土適応住宅に該当する仕様の家なので、
24時間換気義務適用外でそんな換気システムは設置していません。

けれど通気窓を卓越風を考慮しながら計画的に配置してあるので、
昼間は外出する間も対面で開けておくことができ、
そこに暮らす人や家自体の健康保持に欠かせない換気は、十分に確保されています。


まだしばらくは花冷えの日もあるでしょうけど、
あと3か月ほどはエアコンなしで過ごせるのを期待したいところです。


ところで、先日の土・日(3/27・28)は、妻と
日伸建設​と​輪和建設​の新築完成見学会に行ってきました。

日伸建設​は言うまでもなく、我が家を建ててくれた大阪・交野の工務店
輪和建設​も木組み自然素材や古民家再生を標榜する、奈良・大和郡山工務店

ご縁があって日伸建設で石場建て伝統構法の家を建てることになりましたが、
輪和建設もそれはできるし、私たちのお気に入りの一社でした。

どちらも地場工務店ですが、日伸建設は棟梁が前面に出るタイプのビルダー、
輪和建設の方がもうちょっと会社組織らしいビルダーのようです。
そしてどちらも、社長さんの理念と人柄がとっても魅力的!

いずれにせよ、
日本の気候風土に合った住い手にも環境にも負荷をかない家を!
という理念を社長自身が明確に持ち、木組みの家を自前で設計施工できる、地場の・・・
という私がオススメしたい条件に当てはまる工務店です。


能書きはさておき、今回2軒続けて見学に寄せてもらった家は、
木組みの家をウリにする工務店の家にありがちな
「これでもかぁ!」といった古風な材木ムキムキの家ではなく、
自然素材という基本は押さえつつも大壁に壁紙も使うといったモダンな家です。

どちらも小さいお子さんのいらっしゃる若いご夫婦がお施主さんだそうで、
現代風の、大阪弁で言う「シュッとした」ある意味かわいい家です。
そんな中で、さりげなく伝統的な技法が垣間見える。

日伸建設のその家は、外観もごく今風。室内も普通に洋風~和モダンです。

でも壁紙は全て和紙、大壁でも梁は表し。洋風にも障子がマッチしています。

「和」を望んでいるわけではなかったお施主さんが、どう見ても和の下足箱をいたく気に入ったとか!

輪和建設のその家は、外観はあくまでも和風。

一方で中はほとんど大壁で、漆喰塗りだけでなくクロスも使ったオシャレな今どきの家。

でも障子を使ったり、古い思い出の家の丸太梁や欄間を移設してあったり。

共通点の多いこの2軒の家ですが、大きな違いは、
日伸建設のは男の棟梁自身が悩みに悩み抜いて企画設計し建てたこと、
輪和建設のは女性の建築士さんによる設計で専属大工さんと共同で建てたことかな。

いずれにせよ、
私たちも石場建て伝統構法に出会っていなければ我が家はこんなふうにしてただろうな!
っと、あらためて家づくりの構想を始めた頃のことが思い起こされました。

そして、これらの家の清浄な環境で、小さい子どもたちが大切な成長の時期を過ごす・・・。
お施主さんたちがそんな若いときに日伸建設や輪和建設に出会えたこと、本当に羨ましい。
私たちが最初に家を買ったのと同世代・・・その歳の頃は何も知らなかった。


日本のアトピー発症率は、世界でもズバ抜けているとか。
一説には、日本はアレルギー体質の人の割合が多いことと、新型コロナウィルスの
ワクチンによるアナフィラキシーショックの出現率が諸外国比でズバ抜けて多いこととは、
関係があるのではないか?とも言われているようです。

そしてそれは、ある研究によると、
新建材に包まれた住環境の悪影響だとも言われているそうです。

私にはそれら科学的根拠(エビデンス)は分かりませんが、
実態を見ればあながち外れているとも思えないのです。


小さい子どもたちこそ、無垢の木組みと自然素材の家で育ってほしい。
そしてそういう家も、実は現代的なセンスで建てることができる
・・・大手や量産型のハウスビルダーには、そんなことは決してできない。

そんなことを若い世代にこそ知ってもらいたい!
素晴らしい地場工務店は実はいっぱいあるので、自分でいいご縁をつかんでほしい。
・・・そんなアレコレを考えさせられた新築完成見学会めぐりでした。


今夜は帰宅途上の天野川天津橋の堤防で、満開の夜桜を見ながら帰ってきました。

22時ごろ、昼間とうって変わって少し風があって肌寒い。
帰って外気温を測ってみると14.9℃、室温はずっとエアコンなしで19.9℃。

さあ、脱衣場の檜香る!ユニットバス「スパージュ」に浸かって、寝よう。