大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

敢えて西側に向けた窓 … 夕方の採光 ~ ゼロエネルギーの浴室換気も!

> 冬場は仕事を終えて夕方に帰宅したころには日が暮れていたのに、
> 春分の日を過ぎて、西陽が天井の木組みを美しく照らし出すのを
> 再び見られる季節になりました。

と書きましたが、今日はその続き。
西からの採光について。


夕方帰宅して手を洗いに洗面所へ。
明るく軟らかい西陽が射し込んでいて、ホッとした気分になります。


脱衣場を通して浴室から射し込む光。
西陽は高度が低いので、奥の方まで光が届きます。
夕方、温泉宿に到着して、夕食前のお風呂って趣。


我が家の浴室には、西側に小さな窓があります。
隣家が迫っていることもあり採光というより換気窓ですが、
この時季この時間にうまく光が入るよう位置を考慮した窓です。


この家を建てている最中の2020/6/16稿
浴室には窓は必要ないとの近ごろの論調に、私とは相容れない感覚だと述べました。


我が家を建ててくれた​日伸建設​HPの​住まいづくりコラム​、
ちょうど4/18​「効率的な浴室換気」​には、
以下のように書かれていました。

> 換気だけの事を考えれば、換気扇は24時間回し続けたほうが良いです。
> もし換気扇を止める場合は、対角線状に2ヵ所以上の窓を開けて
> 換気をすると、効率的に換気できます。


我が家の場合は土壁無垢板壁なので、2/19拙稿​「…我が家のスパージュ~」​でも触れたように、
浴室の湿気は屋内側に拡散させるだけで翌朝には浴室の中は乾いていて、
ビニルクロスの壁のような結露やカビの心配はありません。

だから、換気扇を24時間回し続けることが必須の
新建材やビニルクロスの高気密住宅と違って換気扇の使用は時限的、
換気窓さえあれば電気エネルギーをあまり必要としません。

その換気窓は採光にも役に立ちますから、
ここでは日が暮れるまで照明を点けなくても何とかなるのです。




これまたちょうど4/29、​マネーポストWEB​に
という記事を見つけました。

(抜粋引用)​
> ・・・そうしたら、昼間照明を使わない生活が結構快適・・・
> 昼間に照明を使わない生活のメリットは「規則正しい生活」になる・・・
> ・・・睡眠時間もしっかり取れるように・・・健康的な暮らしが実践・・・
> ・・・昼間の照明をやめたことで、
> 家族のコミュニケーションが増えるという、副産物も・・・

「高断熱高気密」には窓はデメリットということで、
窓を極力小さく少なく照明器具や換気装置に依存する今どきの家・・・。
そんな電気に頼らなくても、窓を効率的に開ければ十分じゃない?!


前段で、我が家の北西側に位置する浴室の窓からの
採光・換気のことを述べましたが、
南西側に位置するLDKについても同じことが言えます。

我が家は家がこみあっている住宅地という立地なので、
昼下がりに太陽の高度が下がり始めると、
1階は南西の隣家の影の中に入ってしまいます。

でも夕方、太陽は西へ傾くと・・・、
真西側の隣家と隣家の間から、また太陽が顔を出します。

それで面白いことに・・・

その西からに日光が道を挟んだ東側の隣家に反射して、
夕方だというのに東から!南側の窓に光が射すんです。

ちょうど西側の隣家と隣家の間に設けた窓からは、
高度の低い西からの光が天井を照らします。


そしてその光は、部屋の奥を照らします。


この美しい光のショーは、
冬場以外の1時間ほどだけなんですが、
それは木組みの我が家の、黄昏前のお待ちかねのひと時です。