入院中の病室の窓から … 家づくりの気づき ~ 窓からの光をどう楽しむか
いつもの玄関、本三和土(たたき)、鞍馬石の沓脱石(くつぬぎいし)、京名栗の式台、青森ヒバの建具。
無垢材と土が醸し出す空気感。やっぱり我が家はいいもんです。
ということで・・・。
今日は我が家…石場建て伝統構法の家の話ではなく、入院してた病院のこと。
まだ築17年という新しい病院。病室の窓に興味を覚えたという話し。
我が家から徒歩圏の場所ですが病室は9階だったのでとても眺望がよく、
入院のお陰で我が家からとは全く違った風景を眺めることができました。
特にありがたかったのは、日の出を拝むことができたこと。
我が家は東側が高くなっているので、日が昇ってくるのはかなり遅く、この時季は9時前。
ここ枚方(ひらかた)に半世紀ほど暮らしていますが、
日の出を目の当たりにしたのは初めてかもしれません。
最低気温−1℃!朝陽に結露の滴りが輝いています。
この窓、アルミサッシの二重窓になっていて、結露しているのは外側の窓。
これが昔ながらの一重窓だと、室内がこうなってるわけですね。
この頃の家の窓はアルミ樹脂複合あるいは樹脂サッシの複層ガラスなので、
大阪あたりなら窓が結露することはほとんどないと思います。
古いアルミサッシ単層ガラスの家だと、
二重サッシにリフォームするだけで、大幅に室内環境が良くなるでしょうね。
もちろん内側のサッシは、普通の家屋なら樹脂サッシ一択でしょうけど。
(プラマード☟)
ガーンと朝日が南から射してものすごく明るい…いい目覚めになります。
陽射しがとっても温かく、22℃設定のエアコンは送風になっていたので暖房は切りました。
この病院の建物は鉄筋コンクリートのビルですが、各階に深い庇が掛かっています。
冬場の日射取得には影響ありませんが、夏場はこれで室内への日光を遮ることができるので、
二重サッシと相まってかなりの省エネになっているのではないでしょうか。
今どき軒も庇も無い家が幅をきかせていますが、
そしてこの病院ビルの窓の面白いところは、
外窓と内窓の間にブラインドが仕込んであるというところです。
日射遮蔽には窓の外側に簾を掛けるほうが窓の内側にカーテンを吊るより効率的なんだそうです。
このブラインドは冬の陽射しも明るさをそのままにうまく調節してくれます。
しかも内窓と外窓に挟まれているので、ブラインドが傷みにくい。
古い家に内窓を設置するリフォームをする場合、こういうのもいいかもしれません。
昼下がりから夕暮れにかけて、南の窓から東の内壁に、西から陽が射します。
太陽の高度が落ちてきて、部屋のかなり奥まで照らされます。
こうして見ると、昼間の日光の色とずいぶん違うのが見て取れます。
こういう低い陽射しこそ、こまめに日射をコントロールできるブラインドが功を奏します。
ツーバイフォーとか工法だけでなく、こういうところも倣うといいんじゃないかと思います。
そして夕方5時前。淀川の河口の向こう、神戸の方角に輝く夕日。
日没は、我が家からも見ることができます。というか、見えるように窓の位置を考えました。
けれど真西の方角、春・秋ごろは見ることができますが、
ここ病院では一年じゅう「朝(あした)に礼拝(らいはい) 夕(ゆうべ)に感謝」。
病気治癒の一助となるやもしれません。
夜に見舞いに来てくれた妻は、あまりの寒さに、帰りに生姜たっぷりうどんを食べて銭湯に行ったとか。
薄味を常日頃から心がけてはいますが、久しぶりにガツンと食べたいかな。
まだ手術の傷口が生々しいので大好きな銭湯は控えるとして、
病院はシャワーしかなかったし、久しぶりに我が家のスパージュで肩湯にのんびり浸かりましょう。
それにしても、ビニルクロス張りでエアコンで空気がカラッカラの病室から
無垢材土壁の我が家に帰ってくると、あまりの住環境の違いを再認識。
本当に落ち着きます。
お正月には孫たちが来て、大騒ぎになるんやろなぁ・・・それも楽しみ!