ウッドデッキルーフ … 降っても晴れても ~ 内と外の中間領域
今日5/1は、今は亡き父の誕生日。朝からお寺にお参りに行ってきました。
思い返せば4年前、私たちは、単身生活だった父が入院他界してしまった空家に仮住まいを始め、
ようやく昨年末に竣工した石場建て伝統構法の新築の家に晴れて入居できました。
この家づくりは、父が昭和の高度経済成長期に建売り2軒、注文住宅1軒と家づくりをし、
この家づくりは、父が昭和の高度経済成長期に建売り2軒、注文住宅1軒と家づくりをし、
それらに私も子どもながらに関わってきた経験が生きています。
その当時は新建材が出始めた頃で、2軒目までの建売りは在来工法で竹小舞の土壁に和瓦、
最後の注文住宅は鉄骨造で石膏ボードのビニルクロスにスレート葺き。
新建材の家が近代化の象徴として誇らしかったのを覚えています。
そんな経験が生きた、いま敢えての石場建て伝統構法、木と竹と土と紙の家。
父が他界するのと引き換えるように建ったこの家、直に見てもらえなかったのは残念ですが、
両親からの賜物、仏縁のようにも思えます。
新型コロナ緊急事態宣言が5/11までのなか、
大型連休といえども家に留まらざるを得ない丁度いい諦め天気と言えるかもしれません。
お蔭さまで私たちはこの家があるので、こんな天気でも家にいて退屈しません。
お蔭さまで私たちはこの家があるので、こんな天気でも家にいて退屈しません。
かといって、もう5月! 引越しのダンボールが積み上がったまま。
入居4カ月を経て、この家は寛ぎ感があり過ぎてか、片付ける気になれないのも困ったもの。
午後3時頃までは降り出さないという天気予報。ときおり薄日の射す南側の掃出し窓。
半分は直に庭に、半分は外との中間領域としてのウッドデッキに続き、
閉めていても開けておける!障子越しに半開放感が広がります。
・・・と、この写真を見て、ん? いつの間に?と気付いてくださった方は、
このブログを何度か読んでくださっている方でしょうね。
そう、屋根が付けられている!
4/4稿「晴れの日の朝陽と夕陽…光を採り入れ光を遮る~陰翳礼讃」の最後の方・・・
> 国産材としては最も水に強い木のひとつ、無垢杉の赤身を張ってはありますが、
> やっぱりウッドデッキの使い勝手から言っても覆い屋根は欲しいところ。
> ということで、明日からいよいよ(というか、ようやく)その設置工事が始まります!
4/5~6と2日間かけてできあがったんです。
(before☟)
(after☟)
工事初日、2階のインナーバルコニーと、その下の1階の下屋の間に、
屋根の木組みを入れていきます。
近ごろはウッドデッキやテラスのルーフは市販のアルミ部材を組むだけが主流ですが、
これは棟梁自らが工房で手刻みしてきた無垢材です。
何とウッドデッキの大引き(下地材)や柱を受ける胴差し(横架材)に、
金物や木ネジではなく、込栓で留めてあります。
そして柱同士は、斜め材ではなく、貫で留めてあります。
こんなところまで、伝統構法の本格的な木組みです!
「こんなの☟かと思ってた」と棟梁に言うと、
「家本体にここまでやったんだし、せっかくですから…」と、したり顔。
「家本体にここまでやったんだし、せっかくですから…」と、したり顔。
こういう心意気が嬉しい!
空が見えるようにとお願いして、透明なものにしてもらいました。
これだと、曇り空でも明るさ確保。
晴れた日なら、デッキにに映る影はこの程度。
ポリカは丈夫な素材ではありますが、透明だときっと数年で汚れが目立ってきそう。
でもホームセンターでも手に入る物だし、比較的安価で簡単に交換できます。
メーカー独自の特殊な物をできるだけ使わないのも、メンテナンス性の向上に寄与します。
奇しくも屋根の完成した4/6夜は雨。
夜に帰宅して、干し物を入れるにも助かるなぁと実感がわきます。
翌朝はカラッと晴れて、春の朝陽に雨粒がキラキラ輝くのが、何とも美しい!
このウッドデッキ、ゆうに4畳はあるので、
そのぶん植栽の庭スペースは無くなってしまいましたが、
この屋根のお陰で半屋外の作業部屋として利用できます。
いや、表の道からは奥まっているので、
ただボーっと寛ぐにも良さそうです。
今日は降らないまでもやけに風が強く吹き荒れるなぁと思っていたら、
おっと!午後2:50頃、予報どおり降り出して、雷鳴まで。
久しぶりに暖かい季節の雨の降り方。
ウッドデッキに出て、雨を見上げてみよう。
・・・雨もまた楽し☂