シンボルツリー(?!) ・・・ 入居半年後にして植付け ~ 植木職人の技から始まる庭づくり
今日は記録史上最早の梅雨入りの中休み、ほぼ一週間ぶりの晴れ間。
植木屋さんがウッドデッキにヤマブキを植えてくれました。
昨年末にこの石場建て伝統構法の家に入居したときにはまだ無かったウッドデッキが
正月明けすぐの1/4~5に完成したものの、雨曝し。
その3カ月後の4/5~6、満を持して無垢杉木組みのルーフがかけられ、
ようやくウッドデッキは完成を見たのでした。
(過去稿☞5/1「ウッドデッキルーフ…降っても晴れても~内と外の中間領域」
・・・というつもりだったのですが、
その5/1「ウッドデッキルーフ…」の写真を見て、おや?っと思われたなら、
かなり細部まで目の行き届く方とお見受けいたします。
完成のつもりだったのに未完成?・・・1月~3カ月間、ウッドデッキを含め庭を見ていて、
このままでは何か味気ない・・・と思ったんです。
というのも、この家には木が無い! 家は木でできているのに。
大都市近郊の住宅街なんで、敷地は約30坪と決して広いとは言えません。
あと余地といっても、木を植えられるような「庭」と呼べるところがほとんどないんです。
そこで、ウッドデッキルーフの施工に合わせて
ウッドデッキを切り欠いて、植木用の花壇を作ってもらったんです。
(before → after)
で、そこにいわゆるシンボルツリーを・・・何を植えるか?
高く伸びたり、あまり茂ったりする木を植えるほどの広さはありません。
考えたのは、
①日本原産種であること。
②太い幹が無く、樹高2m程までで株立ちすること。
③小さい花がたくさん咲くこと。
そこで絞り込んで残ったのが、
アセビ(馬酔木)↓と
ヤマブキ(山吹)↓でした。
日本原産種にこだわったのは、国産無垢材材でつくった家にふさわしいということもありますが、
日本の気候風土に最も適した植生、つまり野生に近く粗放的に生育するからです。
ヤマブキ(山吹)↓でした。
日本原産種にこだわったのは、国産無垢材材でつくった家にふさわしいということもありますが、
日本の気候風土に最も適した植生、つまり野生に近く粗放的に生育するからです。
あとは、常緑樹にするか落葉樹にするか。
初め常緑樹の方が冬も緑だし落ち葉の始末も楽だろうと思ったんですが、
前に住んでいた家の庭の常緑樹の落ち葉も大変な量だったし、
冬には潔く冬らしい樹姿もいいかなと悩みます。
苗木を植えるだけなら、ホームセンターで買ってきて自分ででも植えられます。
でも、大工さんをはじめ様々な職人さんが協同でこの家を建てている経過をずっと一年間見てきて、
やっぱり餅は餅屋、相談も兼ねて「職人」の見識と技に頼もうと考えました。
イメージや悩みをいろいろ伝え、結局は妻が昔から好きなヤマブキに決めたのでした。
「元気ないい子を持ってきますよ!」と植木屋さん。
そして、ちょうどうまく連日の雨が上がった土曜日の今日5/22、
ここに植えます。
ウッドデッキとほぼ同じ高さまで花壇の枠を立ち上げてあります。
加減を見ながら入れ重ねて混ぜ込んでいきます。
真砂土は西日本で主に産出する、花崗岩が風化した砂土。
ここに私が自分で、
前に住んでいた家の庭に積もった腐りかけの落ち葉や卵の殻やコーヒーかすを少し投入。
こうすることで、土がさらに生きたものになるかなと考えたんです。
虫などが枯葉を食べて糞を出す・・・土の中の生態系が土を豊かにします。
あとはミミズも見つけて入れたいところ。化学肥料は使いたくありません。
ヤマブキの苗の仮置き。
見栄えを考えて向きを決めます。
完成! 「うんうん、いい感じ。」
開花期は4~5月で今はちょうど終わった頃ですが、
これから気温が上がるにつれ、どんどん根元から枝が増えてボリュームがでてきます。
この防音壁、高速道路のと同様の物ですから、どうも無粋です。
ヤマブキの枝が茂った様子を見ながら、また見栄えの工夫をしてみたいと思います。
居間から見ると、こんな感じ。
部屋の床とウッドデッキと水鉢と植え込みが同じ高さで並び、部屋の延長として一体感を演出します。
今日はいい天気で、窓サッシは1間幅で引き込み全開しています。
外が田んぼや野山ならいいんですが、ここでは障子が目隠しになっています。
そこに、近くの土手や空き地に自生する草花(いわゆる雑草)を植えてみました。