大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

我が家のトイレあれこれ … 小便器選び ~ 男たるもの自然な本来の姿勢で!

我が家のトイレ。
扉を開けると、家庭のトイレではちょっとない光景。
横に広く、右側にあるのは・・・。
に続き、トイレあれこれシリーズ第4弾。 


・・・右側にあるのは、
女性はあまり目にすることはないであろう男性用小便器。

これを設置するべき!は、私の家づくりの信念と言うべきものであり、
2人の息子を持つ妻も、これについては納得してくれていました。


10/9稿​でも述べたように、私たちが初めて購入した売り建て住宅にも、
敢えて設置してもらったのでした。

今から思えば、その写真を撮っておけばよかったと悔やまれるのですが、
検索してみると、まるで同じような写真がありました・・・懐かしい!

そうなんですよ。すごく珍しい!
で、やっぱりこの方も言ってらっしゃいます。

1帖分のスペースで洋便器と小便器を並置できて、
しかも女性から見て嫌悪感があまりないデザイン!

このTOTOのカバー付小形小便器は、
この床置き型(U116)と壁掛け型(U116)がありました。
​​

この唯一無二の画期的なアイデアを生んだTOTO、さすがです!
なのに、廃版に・・・。売れなかったというより売る気がなかったんでは?!
ぜひ​セフィオンテクト​にしてリニューアル復活すべき商品だと思います。

今回の家づくりにあたっても、​10/9稿​で述べたように、
いくら小便器を奥側にしたからといって、
冒頭の写真のように目に入らないわけではありません。

なので、このTOTOのカバー付小形小便器を採用したかったんですが、
無い物は無い!・・・他を探すしかありません。

実は蓋付の小便器、外国にはあるんです。
(家庭にあるかどうかは知りませんが。)

これ☟はタイ・バンコクのサービスアパートメントの。

これ☟はドイツ・ブレーメンの博物館の。

これ☟はロシア・モスクワの修道院の。

   ・・・なんだそうです。

写真では大きさは分かりませんが、
こんなのが日本にもあれば、
洋便器と並置しても見苦しくないんじゃ?!と思います。


残念ながら国産では、蓋付の小便器はもうありません。
そこで選択肢に挙がってくるのが、よくあるパブリック用よりも小ぶりなタイプ。
公衆便所というより、個人経営の飲食店あたりを想定した製品でしょうか。

LIXILは、床置小型小便器​U-331RM​があります。

これらは、インターネットを検索すれば、すぐに挙がってきます。
ま、それらでもよかったんですが、私たちはできればTOTO狙いです。

で、あらためてこのブログを書こうと、我が家に設置したのを検索すると、
​・・・ん??? 無い!!!
え?! このトイレを作ったときには、TOTOの電子カタログに載ってたのに。

それどころかTOTO、HPを探しても、小便器はなかなか見つからない。
パブリック用のページ/カタログにしか載ってない。

家庭用は、バカ高いネオレストや高額なレストパルなどのシリーズを前面に出していて、
ついに小便器の扱いが事実上消えてしまっているではありませんか!

洋便器、確かにネオレストやレストパルはスマートではありますが、
それ本体だけで50~30万円コース。
そんな豪華な便器、家庭で要ります???!

それより、必要十分な機能を備えたピュアレスト+ウォシュレットで、約20万円。
これに小便器を別途購入しても、高くて5~6万円。(工事費別)
この方が、ずっとリーズナブルで使い勝手も良くなるじゃありませんか!

・・・ははん!なるほどぉ。
小便器は、需要がなくなって売れなくなったのではなくて、
一般家庭には売る気がなくて高額商品に誘導しようとしてるんやな?!


それはともかく、去年の段階でTOTOの小便器を選定するにあたり、
候補に挙げたのは以下の2機種。
 
TOTO 床置小型小便器UFH508CR

TOTO 中形プッシュボタン小便器UFJ300CVR

10/9稿​で紹介したように、
前の家では1帖のスペースに小型小便器を設置していました。
それで実用になんの差し障りもありませんでした。

今回は概ね1.5帖のスペースなので、大きい小便器でも十分設置できます。
けれど大きいのはやっぱり目障りかな?ということで、
予算を見ながら小さいのになっても構わないと、棟梁にお願いしておきました。

そしたら搬入されてきたのは、
おお! 中形プッシュボタン小便器。奮発してくれたのね!


自分のブログを読み返してみると、あぁ、あれから1年・・・。
この小便器が設置されたのは、去年の10/25でした。


そのときの第一印象・・・やっぱりちょっと大き過ぎるかな?
実際の使い勝手は・・・?

う~ん・・・棟梁、ありがとうございます!
前の家で使っていた小型小便器より、ずっといい。
便器に深く近寄りやすいんです。

しかも、小便器の上にフラッシュバルブ水栓ボタンが飛び出していないので、

パブリックトイレの自動水洗のようにスタイリッシュ。

その上の流れるような美しい木目の無垢杉の小棚が生きます。

これを眺めるとき・・・この家の幸せを実感するひととき。


そして、洋便器と小便器を同じ壁面を背にして設置し、
間に衝立を立ててくれたおかげで、
洋便器に座っても小便器は視界には入ってきません。

建具職人特製の無垢材の扉、
妻がこだわって選んだ手洗い器背面のタイル[​平田タイル製ジャポニカ(アイボリー)​]。

これを眺めるのも、この家の幸せを実感するひととき。

しかも、トイレに小便器分の余地があるので、
介助が必要になっても2人で入ることができます。

同様に幼児のトイレトレーニングもやりやすい。


ところで、
女性はあまりご存じないかもしれませんが、
小便器には床置きタイプと壁掛けタイプとがあります。

壁掛けの方が便器の底が床から離れていて床にマットを敷きやすいのですが、
排水管を壁内に引き込むために壁をふかさないといけないので、
我が家では床置きにしました。

じゃあマットはどうする?
パブリックトイレでは、普通「汚垂石(オダレイシ)」が敷いてあります。
不特定多数の人が使うには、ハネやコボレのリスクがあるからです。

けれど自宅では「一歩前へ」が守れるので、ほとんど心配はいりません。
10/9稿​で実験を紹介しましたが、「​12cmの法則​」があるからです。
なのでこの半年は何も敷かず、特に問題もありませんでした。

ただ、客が来たときなど万一のリスクに備えておくことも必要かもしれません。
男の子の孫もできたことだし、そのうちここを使うようになるでしょう。
じゃあ、汚垂石のことも考えてみよう・・・。

・・・ということで、これを敷いてみました。
針葉樹を粉砕した屑を固めた板なので、簡単に切れるし、廃棄も気軽です。

[rakuten:jyugo:10038242:detail]

 


これで、立ち位置も定められるし、一石二鳥!

立ち位置・・・
意外と世の男性たちも、この「一歩前へ」ができてないんですよね。
​​
​(☝click再生)​
参照:​「トイレが綺麗」株式会社ヘキサー


【結論】
家庭用トイレの決定打! それは、男性用小便器の設置。

尿ハネを最小限に抑えるには、男性自身が「​12cmの法則​」を守ること。

そして、男性自身が自分用の小便器を掃除すること。

世の妻たち・母たち、そして工務店・建築家のみなさん、
トイレをとおして、男を「男」にしましょうよ!



※追記

1.TOTOの便器を見繕うなら、パブリック用のカタログを見ましょう。
  家庭用のは、高額なウォシュレット一体形便器を売ろうという意図がミエミエで、
  掲載機種が限られているからです。
  パブリック用のカタログには、実用的な機種が他にもたくさん掲載されていて、
  その他社を引き離す多彩さは、さすがトップメーカーだと思います。

2.今、世界的な新型コロナ感染症の蔓延の影響から、
  TOTOINAXも洗浄便座一体型洋便器の納入が止まっているそうです。
  生産国のベトナムが、ロックダウンで工場閉鎖なんだとか。
  ​LIXIL重要なお知らせ2021/9/7(☜click)​  

  そもそも便器と便座を分離できないような製品なんて・・・。
  そんな融通がきかないのにバカ高いものは、家庭には要らない!
  ベーシック・シンプルなもので、必要十分だと思います。