大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

外構工事ひと段落 … 一応でき上りました ~ 最初から最後まで大活躍の左官職人

ボチボチ進んでいた外構工事。
ようやく12/17(木)、とりあえず出来上がりの姿を見せました。

「11/26(金)、朝から屋根の瓦を葺いた瓦職人さんが来て、
(表札・郵便受塀に)なんと屋根瓦と同じ瓦が葺かれていました!」​の続き​。

あのときモルタル塗りだった「それ」は、いつもの左官さんによって
12/2(水)には土漆喰で上塗りされ、「袴」姿になっていました。


瓦の下は純白の漆喰。この家は「土」がコンセプトなんで、真っ白はここだけ。
木製か何かのシンプルな郵便受が突っ立つだけかな?と思っていた私たちは、
この想定外のお寺かお城のような出来上がりにビックリ!

間口たかが8.5m程しかない小さな土地ですから、もちろん門も塀もないオープン外構。
そこにミニミニ築地塀が作られようとは・・・。
ここまでなるんなら、いっそ​版築​もしてみたかった!

外構を取り仕切っているのは家本体の棟梁ではなく親方、社長さん直々。
この家にはこれぐらいの格が必要だと、大ハッスルされたよう。


このあとインターホンといわゆる門灯も設置され、
12日(土)には、これまたなんと!職人の手による手作り鍛鉄の表札が入れられました。


そして、もうひとつ驚かされたことが!
12/5稿「​THE 和?!・・・​」の最後に触れたっきりになっていたこと。
12/1(火)に運び込まれた、大きな変な形のすごく古びた石。

日伸建設​の親方直々に懇意の石屋さんで見つけてきたという
苔むして黒ずんだものすごく重い石。
「底に排水孔を穿つのに3日かかって腕ガタガタや!」と親方。

そう、なんとこれ、お願いしていたガーデンシンク。
といっても、私たちが思い描いていたのはせいぜい煉瓦造り。
ところが、ふつう家ではちょっと目にすることのできないような自然石に!

立って使うものなので、下駄がはかされ据えられました。

手がけた左官さんの工夫で、足元もその石の色調にピッタリ合わせて、
石のようにモルタルが盛りつけられています。

味わい深く黒ずみ苔むしていたのは工事で真新しくなってしまいましたが、
また数年後に元の姿に戻っていけばいいなぁと、先が楽しみです。


12/5(土)には、カーポートが舗装されました。

ここは駐車場になるだけでなく、私の日曜大工の作業場になるので、平滑な仕上げ。
寒いなか扇風機を回しながらの作業で大変です。

このガーデンシンクの写真でいう手前側(家の奥側)には、
ウッドデッキが設置される予定になっています。



いや、ガーデンシンクのつもりでしたが、
こうなるとますます隣家の裏側のエネファームが無粋に思えます。


というより、エネファームコジェネレーションシステムは、実は
低周波騒音問題(人の耳に聞こえない騒音による健康被害など)を起こす
リスクが指摘されているのです。

そこで、その前にガーデンシンクの背板を兼ねて、
高速道路にあるのと同様の​防音壁​の設置を追加でお願いしました。

もちろんお隣さんには事情を説明して、快く許諾いただきました。
近隣との良好なお付き合いづくりも、家づくりには欠かせません。



これでは大きさが全然足りないのですが、費用が・・・。
こはちょうどこの家の南側の1間幅フル開口の掃出し窓の正面に当たり、
これでせめて窓の開放時の直撃は多少防げるかと・・・。

エネファームエコキュートなどのコジェネレーションシステムの問題は、
また稿を改めて考察してみたいと思います。


それにしてもこの防音壁もいかにも無粋。
ガーデンシンクならまだしも、
手水鉢(チョウズバチ)​かという趣との組み合わせでは・・・。

当初の想定を大幅に上回る不釣り合いさになったので、
この防音壁も含め周囲を少しでも​蹲(ツクバイ)​の趣にしていけるよう、
追々考えていきたいと思います。

庭というより家の周囲の余地という程度のところのことですが、
楽しみは、竣工後も続きそうです。