大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

タイル張りモルタル下地 & 手刻みベランダ第一弾

今日、自民党の新総裁が決まった。明後日には国会で首相に指名されるという。
ここまで期待感が皆無の新首相も、なかなかないだろう。が、
「私が立法府の長だ!」と三権分立という小6レベルの常識さえなかった首相を補佐し、
そのままただの居抜きとして居座るだけの立場とあれば止むを得まい。
「香港は三権分立ではない!」と宣言されたようなことには日本はよもや・・・ならば、
この程度の期待感のなさが我が国の首相には相応しいのかもしれない。

そんなことはさておき、昨日の「​外壁ほぼ完成!・・・​」の稿に続き。先週後半の第2弾。

9/10(木)に土壁の中塗りが終わり、その乾燥養生のため左官さんは一旦中断したのですが、
その最後に水回りのタイル張りにするところは、下地としてモルタルが塗られました。


9/9「​土壁の魅力:大直し~中塗り・・・​」の​​稿でも触れたように、
モルタルの下地も亜鉛メッキ鋼ラス網/防水シートの下は、無垢の杉板です。

近年はラスボードという便利な合板もあり、
石場建て伝統構法でも京都の新築現場で使われている例を実際に見たことがありますが、
ここでは昔ながらの工法です。

さて、週末12日。この日は土曜日で私は週休日だったので、朝から現場に行ってみると、
おっ! 寝室の窓の脇から棒が飛び出ている・・・

・・・そう、ベランダです。

と言っても近年は、ベランダ不要論が真っ盛り。
そこを敢えてお願いしました・・・なんで今さら?

というのも、ここに洗濯物を干すわけではないのですが、
エアコンの室外機を置くスペースが欲しかったのが第一の理由です。

この家のメインエアコンは2か所、これで全館ほぼまかなう想定。
1階に床置き型が1つと、2階の小屋組み(屋根裏)に天吊り型が1つです。

ただ寝室だけは孤立性の高い部屋になっているので、補助エアコンがあった方がいいと考え、
それなら1階の室外機から2階まで配管を引くより、
室内機の直近に室外機を置くスペースを確保しようと・・・。

ついでに、ちょっと布団を干す欄干があれば便利。
ベランダ不要論は、外に干すと布団が花粉や粉塵などで汚れるのを嫌う
布団乾燥機必須論とセットになっているようです。

ウチも普段はきっと布団乾燥機は使いますが、
でも電器は使わなくても暮らせるのがコンセプト!

さらに万が一の緊急時の屋外への脱出用経路としての意味もあります。
ここなら直接は登り降りできないけれど、道路からハシゴ車が直に届くところです。
火災を経験していると、避難経路を考えに入れないわけにはいきません。

そして、外観の意匠(デザイン)上のアクセントという意味合いもあります。
この家は総2階なので、何もないと妙にノッペリしています。
現に裏側は実際そうなっているのですが、
表側はベランダが1階と2階の見切りにもなります。

・・・なので、奥行きは申しわけ程度の45cmほどしかありません。

枠ができました。
杉の赤身材。雨ざらしにするには最も向いている国産材の1つです。

なんか懐かしい印象・・・思わず「昭和ベランダ」と言ってしまいました。
江戸時代から六十年ぐらい前までの物干し台みたい。
このままでもノスタルジックで良かったんですが、

ここにこの縦格子材を打ち付けていきます。

例によって工房で手刻みしてきた製材を、棟梁が現場で鉋掛けします。
こうして面取りのひと手間をかけておくだけで、触った感触が段違いになります。


昭和ベランダが和モダンベランダになっていきます。
現場を覗きに来た​日伸建設​の親方(社長)、
「めちゃめちゃエエやん!!」・・・自画自賛

もう少しというところで、秋の夕日はつるべ落とし、作業終了。
 
今日9/14(月)の朝に完成しました。