大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

西陽の射すキッチン! … それってセオリーに反するんじゃ? ~ 日暮れまで日光を楽しむ家

平年より遅れていた近畿の梅雨入り。
それも明日週末からか来週からか?との予報。
梅雨前の一年で最もいい時候も今日あたりまでのようです。

昨日今日は晴れて最高気温は30℃に迫りましたが、
まだ爽やかな風も吹いていて窓からの風が心地いい。
そして夏至の迫る今ごろは、西陽の爽やかな光も心地いいんです。


(キッチンの窓から射す西陽・・・見えているようには撮れませんが。)​​

我が家は、東側が道に面して間口が狭く、
南面と北面は長いけど両側とも隣家に挟まれているという、
細長い形をしています。

なので、南面の日射取得はあまり期待できないので、
朝陽と夕陽もしっかり取り込める窓配置にしてあります。


春/秋分の日の頃だけは、南の窓から少し陽が射します☝が、
夏場は長い軒の陰になるので・・・ま、それはいいんですが、
冬場は隣家の陰になってしまい、1階の南の窓には陽射しが入らないんです。

夏至の頃は太陽が東北東から昇るので、東面の玄関に陽が射すだけでなく、
トイレの北面の高窓からも朝の光が射し込み、
爽やかな朝のトイレタイムが楽しめます。


朝陽は、そうして目覚めを促す効果があるので、
この家の間取りを検討し始めた当初はDKに朝陽を採り込もうと、
東側にキッチンを向けてはどうかと考えていました。

けれど紆余曲折、結局は西側(南西角)にキッチンをもってきて、
夕方に仕事から帰宅するとキッチンが明るいというコンセプトにしました。

システムキッチンに向かって西面には、
横に細長い窓が上下に並んでいます。

上側の窓はFIX(はめころし)で開閉できない純粋な明り取り。
低い光線のギラギラ感を抑えるため、障子を入れてあります。


食器棚を挟んで下側は、シンクの手元への採光と、採風を兼ねた横滑り出し窓。
蛇口にキラリと夕陽が反射するのが、お気に入りです。


この時季の日没前は、
西北西側の隣家の向こうに太陽が隠れてしまう夕方6時前まで、
西の窓からリビングの奥まで光が射します。


東の玄関からは、東側のお向かいの家の反射光が入ってきて、
決して明るいわけではないんですが、とっても陰影が美しく、
夕方帰宅後の疲れが癒される心持ちになります。


そして玄関を開け放しておくと、東西に風が抜けていく・・・。
ご近所の夕餉(ユウゲ)の香りも、ご近所の子どもの声もこのひと時を彩って、
街の何気ない平穏な暮らしをしみじみと想わせてくれる我が家です。

とはいえ、もう梅雨間近。
この夕方の光と影のショーも、名残惜しいけどしばらくお預け。

夏至をはさんで梅雨が明けた頃、またその頃のお天道様を楽しみに、
これからの梅雨は無垢材木組み土壁の家の本領発揮です!