大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

猛暑酷暑 ~ 最高気温日本一の枚方 … 伝統構法の家の真夏の作法

7/20には近畿は梅雨明け・・・いよいよ夏本番到来!
 
例年になく早く5/29梅雨入りだったわりには、
豪雨に苦しめられた地方をよそに、大阪は思ったほど降りませんでした。
雨明け以降は晴天が続き、大阪・枚方は連日真夏日(35℃)前後。

7/04稿​で述べたように、
本格的な夏に入り、さすがに夕食時~就寝~朝までだけエアコンを入れ始めました。

けれど日中、室温が30℃を超えても扇風機を点けていれば、エアコンなしでも大丈夫。
ただし​6/8稿​「​・・・陽射し・・・を楽しむ~窓を開け放して!​」で述べたように、
​東と西の窓には簾(スダレ)を掛けて、朝陽と夕陽の直射は遮るようにしました。


(☝朝の2階東側の窓)

(☝朝の1階東側の玄関三和土)


( ☝夕方の2階西側の窓)

( 夕方の1階西側の窓)

ウッドデッキには琉球朝顔が茂り、文字どおり朝から真夏を演出。(☟朝8時頃)

昨夏までは寒冷紗を掛けて日光を遮っていたんですが、​
​​今年はその必要のないぐらい茂っていい具合です。(☟昼2時頃)


そんな暑い日々が続くこの数日。
夕方は夕立になりそうな雲行きになっても、近隣の市は降っても、
枚方だけ全く降りません。

そもそも枚方は全国的に雨の少ないということで、
戦前には​東洋一の陸軍火薬庫​が設けられた土地柄です。
その火薬庫は、1909(明治42)年8月には、猛暑で大爆発事故を起こしています。

そして昨日7/27(木)、ついに枚方は久しぶりに日本一の座に!
13:50に​39.8℃に達し、今シーズン全国で最も高く​なったのです。

・・・って、全国一暑いのは初めてじゃないけど、ちっとも嬉しくない。

枚方観測点としても1977年以来観測史上最高、
1994/8/8の39.6℃を上回り、1位の記録を29年ぶりに更新したんだとか。
枚方市駅前の気温計は午後2時過ぎの時点で何と40.5℃!

ということで、朝の天気予報で39℃の予報は出ていたので、
窓を開けて外気を採風すると余計に室温が上がる懸念から、
今シーズン初めて朝から窓を閉め切って全館冷房を入れました。



我が家の全館冷房は、2階の14畳用壁掛けエアコンひとつです。
これを27℃設定にしておくと、こんな日の日中でも
2階は27℃、1階は28℃に保っておけます。


南側の窓は、軒が深いので直射日光はほぼ当たらないのですが、
ルーバー雨戸を閉めて、障子も閉めておきます。


そして夜中は、寝室の6畳用エアコン1台だけにして就寝。
全館用の14畳用エアコンは切っていても、寝室以外も朝までそれで十分。
翌朝7時、1階も2階も29℃台。最高38℃の予報で、また全館用エアコンを点けました。

我が家は素材的には、木と土と石と紙の家。
構造的には、手刻み無垢材木組み、土壁に無垢杉板張り、陶器和瓦葺屋根。
石場建てなので、床下は直に風が通ります。


断熱材は、屋根と床下に​フォレストボード​が張ってあるだけで、
土壁に無垢杉板張りの外壁には断熱材なし。
C値も実測5弱​と、決して高気密高断熱の家ではありません。

でも最高気温30℃程度までなら冷房はいらないし、
30℃を超える夏日でも、冷房は時間を区切って一部使うだけ、
35℃を超える真夏日で、やっと全館冷房。

いま喧伝され主流になりつつある、合成素材新建材をテープで目張りした、
24時間エアコン稼働を前提とする高気密高断熱住宅。
それはそれで一般論としては構わないでしょう。

けれど、それとは対極の伝統的な構造の住宅でも十分エコ、SDGs
1つの価値観だけに誘導しようとする住宅政策や建築業界への、
ささやかなアンチテーゼというべき家がここに実在します。