大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

年の始めのためしとて … ちょうな始め ~ 2年目始めの伝統構法の我が家

♪年の始めの例とて 終なき世のめでたさを
 松竹たてて門ごとに 祝う今日こそ楽しけれ
この歌、「いちげついちじつ」と読むんですってね! 初めて知りました。
格調高い歌詞の言葉を聞くと、あたかも伝統構法の木組みを見るようです。

そんなお正月もあっという間に過ぎて松の内も明けました。
その松の内、関東では1月7日迄とされているそうですが、
大阪では伝統的には1月15日迄なので、ウチではしめ飾りはまだ下げていません。

とはいえ、明日からは本格的に1年が始まります。
そしてこの家にとっては、2年目が始まります。
1年前、入居はまだでしたが、1月11日に遷仏法要(仏壇の引越し)をしました。


妻が言います…「みんなが集まってくれたんは、もう一週間以上も前やねんなぁ。」
1/1稿​「年頭にあたり・・・」​の最後に触れたんですが、
元旦には親族が11人集まり、狭い我が家に私たち夫婦とで13人・・・tha実家でした。

そこでそのために、ちょっとだけ我が家に手を入れました。

まずは、この階段ホールにも座卓を置いて居室として利用したんで、

階段の下に置いてあるものが見えないように、簾で目隠ししました。

居間は、洗面所の出入口の前の床に座ると、そこだけ少し寒さを感じるので、
洗面所の高窓を少し空かして、ガスファンヒーターを入れました。

ガスストーブもあるのですが、幼児も集まるのでファンヒーターにしました。

普段はエアコンしか使わないのですが、
外出帰りなど局所的に暖をとりたいときや、早朝など一気に室温を上げたいときのために、
前の家で使っていたガス暖房器具を使えるようにガス栓を設置しておいたんです。

それと、とりあえず前の家から持ち込んだテレビ台。
・・・というか、二十年以上仏壇の下台に使っていた合板の組み立て家具なんですが、
本体はそのまま利用して、とりあえず天板と脚板だけ無垢材を取り付けてみました。

天板は息子が岐阜の原木市で仕入れてきてくれた栓の木に息子が鉋掛けしたもの、
脚板は私がホームセンターで買ってきてコーヒーの出がらしで染めたもの。
テレビボードは棟梁に造作を頼もうと思っていたんですが、予算切れで・・・!


2階。冬には普段は使わないエアコン。
壁付けエアコンを部屋の梁の上に設置してあって、壁までの配管が無粋なので、

とりあえず手拭いを掛けてみました・・・よけい目立ってブサイクか?!

大勢が集まって飲み食いするのに、冷蔵庫が全然たりません!
そこで、インナーバルコニーが臨時冷蔵庫に。

最高気温は10℃に満たず、最低気温も5℃に満たないので、食品保管にピッタリ。

子どもたちは、2階で遊びます。
たかが6畳と4畳半の2部屋ですが、開け放つと子どもが走り回るには十分。

畳敷きの続き間なんで、裸足でも転んでも大丈夫!

そして、その孫たちと次男夫婦は、遠いのでお泊り。
間仕切りを閉めてしまえば、個室の寝間に早変わり。

こんなフレキシブルさが、畳の和室のいいところです。

そして、こんな木組みを眺めながら、おやすみなさい。


朝の2階の洗面所の小窓、北向きなのに隣家が白っぽいせいか、意外と眩しい。
そこで、私の今は亡き父がデイサービスで作った百均(?)竹簾工作を掛けてみると、

大きさピッタリ! いい具合に納まりました。

ついでに、ウォークインクローゼットの小窓にも、
お節料理の伊達巻に巻いてあった巻簾が天然葦製だったもんで、

網戸に挟んでみました。これもいい具合にピッタリ!


こんなふうに毎年お正月には、親族が一堂に会する・・・
文字どおり年の初めの例(タメシ)とて・・・になればいいなぁ、
そんな家であればいいなぁと思います。


ところで・・・。

KBS京都テレビを見てたら、1月2日には、昨年中止になっていた
「釿(チョウナ)始め」​が、今年は千本釈迦堂に会場を移して催行されたそうです。

「釿始め/木遣音頭」​(広隆寺2016年)​

我が家の玄関式台はチョウナでハツった名栗ですが、
こういう伝統の技の継承に関心が向くようになったのも、
石場建て伝統構法で建てることになった​日伸建設​の親方・棟梁のお陰です。