大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

名栗@原田銘木店 訪問

後先になりましたが、12月7日、
京都・京北の原田銘木店に、妻とお邪魔してきました。

原田さんは日本一の名栗の名手!
同じく京北で刳物(くりもの)・漆芸の修行をしている息子の紹介で、
日伸建設の親方(社長)と棟梁と一緒に見学です。

名栗(なぐり)とは、鋸も台鉋も無い時代から受け継がれてきた、
木の表面をハツって製材仕上げをする伝統の技。
手斧(ておの/ちょうな)などをカンカンカンカンと打ち込んでいき、
手際よく一発で形や表面仕上げを決めていく匠に、舌を巻きます。

板を真っ平に仕上げたり、曲がった棒を六角の断面に仕上げたり、
逆目にならないよう木目を一瞬で見分けてあっちからこっちから手斧を入れる・・・

で、表面はツルツル、優しい手触り!
名栗った跡が表面に文字通り表情を浮かび上がらせます。

与岐(よき=斧)で角を削っていき、六角に製材します。
墨付けなし。木の目を読み、振り下ろす角度を定め、
カンカンカンカンカン・・・角材に刃先を入れて一振りで決めていきます。
やり直しはきかない。それで既に滑らかな化粧仕上げ!


コケラ(杮)・・・釿(ちょうな/上方では一般にチョンナ)で斫(はつ)られた屑。
クズといっても、昔はこれで屋根を葺いたそうです・・・いわゆるコケラ葺き。
廃棄物になんかせず、余すところなく使い尽くす!
連続して3回4回と釿を入れて、それが一定の厚み(薄さ)で1回1回切れてしまわず繋がってる!
それを、釿を大きく振りかぶりもせず息も切らさず
自分の足元めがけてリズムよく刃を入れ続けていく!!
ものすごい匠の技です。

こういう技や製品が、実は身近にある・・・。
軽薄な経済性最優先の昨今の世相の中でも、実は価格的にも、
意外と一般の住宅でも手の届く選択肢の範疇に入れることができる・・・。
皆さんご存じでしたか? 
私はこうして職人さんと直にお会いして、初めて知りました。
ウチでもぜひ使いたいものです!!

原田さん、お忙しいところ貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。
 
名栗@原田銘木店 訪問👈click(元記事)