大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

雨のなか窓全開で暮らす … 深い軒や窓の工夫 ~ シン・ツユアケにあたって


こうブログに書いたのが、7/2稿。

ところがどっこい、7月に入ってからは梅雨前線は消えているのに、
ぐずついた雨がちな日が続き、戻り梅雨の様相。

それも天気予報を見ると、今日あたり「シン・ツユアケ」!
今日はにわか雨はあったものの朝から夏休みの陽射し。
朝から蝉と子どもたちが騒いでいます。

昨夜は、戻り梅雨最後の大雨。
それでも窓は全開! 雨の音と風を感じながら寝ていました!
この心地よさは、言葉にできません。


それというのも、我が家は軒が深いから。

特にインナーバルコニーのある部屋には、雨はまったく吹き込んできません。
雨上がりの朝も、バルコニーの床さえ濡れていませんでした。


極端なハナシ・・・
私の理想は、こうなんですよね! NHK「ちむどんどん」のやんばるの家。

雨端(アマハジ)という深い軒のお陰で、南東側は窓どころか壁もほぼありません。

「ちむどんどん」でご存じのように、
沖縄の伝統民家には玄関もなく、直に縁側から出入りします。
撮影はスタジオのセットでしてるそうですが、実際ならすごい虫でしょうね。

日本の民家も軒が深いので、雨が降ったぐらいでは縁側を閉じたりしません。
そして普段は、縁側から直に出入りします。

何年か前に建築家の伊礼智先生にお会いしたときに、おこがましくも、
現代の家でもそういう提案があればいいのに…などと申し上げたことがあります。
我が家もそんな原案も描いてみましたが、敷地的に断念しました。




話しを戻して・・・。深い軒は雨から家を守ってくれます。
2階はもとより1階の掃出し窓を全開放していても、
雨が室内に入ることはありません。


小雨なら、こんな☝感じ。
けっこう大雨でも、こんな☟感じ。


深い軒は雨だけでなく真夏の直射日光も防ぎますから、
外壁の耐久性の向上にも大きく寄与します。

梅雨に限らず雨の夜、
エアコンなしで窓を開けっぱなしで心地よく寝るもう一つの工夫は、
通風(採風)雨戸。風を通しながら施錠できます。

ルーバーの角度は自由に自由に変えられるので、
外の明りを採りながら雨を防ぐこともできます。

これは既存の雨戸と入れ替えることもできるので、オススメです。

北側は、住宅密集地なので余地がなく、軒を深く出せませんでした。
そこでハイサイドライトは横滑り出し窓に。

窓の下側だけ開くので、雨が降っても開けっ放しで採風できます。

こうして雨が降っていても外とつながる家。
閉め切ってエアコンで除湿なんてことはしなくても、気温次第で過ごせます。
湿度はそれなりに上がりますが、土壁と無垢材のお陰で不快感はありません。


そんな楽しい梅雨も、もう終わり。
これからの盛夏、敢えて西からの陽射しを採り入れる設計にした窓には、
申しわけ程度に簾を掛けてみました。


上側の窓☟はFIX、障子を入れて断熱。

(逆光だと見えてるように写らない…)

下側は☝横滑り出し窓で採風。

実質、今日から真夏!
今日は最高気温は31℃でしたが、風があったので、
家の中は29℃台でも窓全開で風がそよいでて、エアコンなしで過ごせました。