大阪で伝統構法の家づくり!・・・石場建て/木組み/土壁 ~今さらマイホーム新築

五十代も後半、自宅を再建新築。 今さら住宅ローン!建売りのローコスト住宅か…。 で、行き着いたのはやっぱり自然素材、地元の工務店。 手刻みの材木、金物をほとんど使わない躯体、美しい木組み。 間取りの打ち合わせがほぼ終わった頃、棟梁がつぶやいた。 「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」 「えっ?石場建てってなんですのん?!」・・・ 家造り、伝統構法について、発信していきます。

自然素材

工法を選ぶ ・・・ 木造軸組工法 ~ 在来工法:伝統構法

日本で家を建てるなら、数ある工法のうち、木造軸組工法をお勧めしたいと、 5/22「​工法を選ぶ…RC造・S造・2×4工法・在来工法そして伝統構法​」で述べました。 そして木造軸組工法には、在来工法と伝統構法があり、 現行の建築基準法では伝統構法は規定外な…

工法を選ぶ・・・RC造・S造・2×4工法・在来工法 そして伝統構法

このブログでは、「伝統構法」について語っています。 ここで伝統工法ではなく構法という字を使っているのは、 単に建て方というだけではなく「仕組み」「構造」全体を指しているからです。 日本で家を建てるには、世界で最もと言っていいぐらい多様な工法が…

土壁塗り第二弾~裏返し2日目・・・左官に活躍の場を!

昨日に引き続き、土壁の裏返し2日目。 昨夜の土砂降りが朝にはほぼ上がり、 8時頃ほんのりと霧雨のなか荒壁土が搬入されてきました。 作業を始める頃にはすっかり上がり、 どんより曇ってはいるものの暑くなくてかえっていいかも。 昨日は6人がかりで一気…

土壁塗り第二弾~裏返し1日目・・・左官屋さん奮戦記

緊急事態宣言が全国各地で解除され始め、 大阪モデルも達成された今、アベノマスクが届きました。 別にマスクに困っていたわけでもなし、 使い捨てマスクの価格も暴落し始めているのに、無駄ですねぇ。 とはいえ、まだまだ新型コロナウィルス禍のなか、 外国…

土壁の魅力、土壁の技・・・いよいよ週明けから荒壁づけ裏返し塗り

荒壁付け表塗りから1か月を経て、 いよいよ週明け5/18から裏返し塗りが始まります。 当初は3週間ほど開けてと言っていたんですが、 ゴールデンウィークを挟んだり、 左官さんの日程が揃わなかったりということで・・・。 ​日伸建設​の親方(社長)もGW明けす…

天乾:人乾(天然乾燥:人工乾燥)・・・どっちにする?使う材木

​日伸建設​では、梁にする赤松を自分たちで山に伐りに行き、 何年か寝かせて天然乾燥していることは、 ​「木取り・墨付け・手刻み」(2019.11.16)​で書いたところです。 どんなふうに使うかを思い描きながら木を選び、 その木の生育条件(斜面や太陽や風向き…

#畳の日4月29日・・・畳敷きのススメ

今日4/29は、畳の日だそうです。 近所の畳屋さんでいただいた畳の切れ端を解いて、 地元の支援学校の高等部の生徒と一緒に、 ちょっとした飾りを作ってみました。 ​全国畳産業振興会​によると、畳の日は年に2回あるそうです。 春=4月29日 畳の原材料イ…

土壁:荒壁付け その後・・・壁土の変化~乾燥・ヒビ・匂い

荒壁付けから4日目にして、ほぼ好天が続いたこともあり、 外壁の壁土はボチボチ乾いてきました。 私が塗ったところも、 今朝はこんな感じ。 色は青緑灰色から白っぽく土色に変化し、ヒビが一面に。 乾く・・・つまり水分が蒸散するということで、 塗りたて…

荒壁付け2日目・・・土壁づくり:表面下地塗り体験記

昨日(​荒壁付け始まる…土壁づくり:表面下地塗り​)に引き続き、 荒壁付け2日目。 昨日は奥から進めていって、6人がかりで1日で9割がたまで!さて昨日、少し荒壁付けを体験させてもらったことに触れました。 作業の邪魔にならないように、3時の休憩のと…

荒壁付け始まる・・・土壁づくり:表面下地塗り

今週からいよいよ次の段階、土壁づくりに入ります。 初日4/20(月)は、あいにくの雨。 まずは左官屋さんが、じっくりマスキングしたり養生シートを張ったり。電気屋さんも来て、左官屋さんと相談しながら壁に埋め込む電設の最終調整。 翌火曜日はお天気にも…

壁土・・・熟成・発酵 ~ 土壁塗りを前に

今週火曜(4/21)からいよいよ土壁塗りが始まるのを前に、 先週土曜(4/18)には左官屋さんが熟成場で壁土の手入れ。 土に刻んだ稲藁(ワラ)を入れ、ユンボ(油圧ショベル)で攪拌したそうです。 この壁土、昨年6/25から日伸建設で熟成させていたもの。 その時の…

伝統的工法の家の電気配線工事:竹小舞~土壁の狭間で

4/6から電気配線の工事が始まり、 昨日4/16でとりあえず終わりました。 竹小舞が編み上がって、壁土を塗リ始めるまでに、 土壁に埋め込まれる配線やスイッチボックス等を仕込んでおきます。 日伸建設のいつもの電気屋さんでも、 さすがに本物の竹小舞…

現場開放:構造見学 ~ 石場建て 伝統構法 竹小舞(4/19まで)

4/11(土)~19(日)、今この竹小舞の段階で、大阪・枚方の石場建て伝統構法の家、新築工事現場を開放しています。新型コロナウィルス禍による緊急事態宣言のなか、構造見学会としての企画・開催はできませんが、見学希望や問い合わせがあれば個別に…

瓦葺き~淡路いぶし瓦

新型コロナウィルスの世界的な大流行で、 日本も非常事態宣言が出されようかという状況が続いています。 建築業界でも、中国に依存している 建材や住設は入荷が滞っているそうですが、なにはともあれ 現場で作業にあたっている職人さんたちの健康が気がかり…

竹の家・・・竹小舞/えつり掻き~土壁

エツリを掻く・・・こんな言葉をご存じでしょうか。 エツリとは、竹小舞のこと。土壁の下地になります。 それを編んでいくことを、掻くと言うそうです。 自分の家でこれをすることになるまで、 そんな言葉は知りませんでした。 こんな古い壁は見たことがありま…

国産材としての杉 ~杉花粉・・・花粉症?

花粉症の時季まっただ中ですねぇ! さて、2/20の上棟から2週間。 あの建て方の1週間のお祭り騒ぎ(?)から一転して、 毎日コツコツ​日伸建設​直属の大工さん3人で、 主に屋根仕舞いの作業をやっていて、 しかもすっかり養生幕で覆われてしまっていて、 …

屋根断熱 ・・・ フォレストボード ~ 完全自然素材のエコ断熱材

今日2/26は、屋根に断熱材を張りました。この話題は、石場建て伝統構法に限った話しではないのですが、この家はいわゆる屋根裏空間は無いので、屋根断熱は重要です。 建て方のときに、屋根勾配なりの天井板は張ってあったのですが、 それはあくまでも内装の…

建て方5日目~上棟式の後も・・・

建て始めて4日目で上棟式は済んだのですが、 屋根なりの天井板葺きがまだ残っていたので、 5日目までを建て方と言うことにしましょう。 前夜から空がスカッと抜けて、放射冷却で冷えた朝、 既に葺かれた部分の屋根には、朝露が光ります。 杉の赤太ですから…

建て方4日目~上棟式

昨日(2/20)建て方4日目で、応援の大工さんはお終い。一昨日は皆さんの手際よい働きのお陰で、順調に棟上げまでいくことができました。そして4日目はここから、これは2階です。まだ貫に楔は打ち込まれいません。今日は栓や楔をどんどん入れて、その日の…

建て方3日目~上棟!

※ これは、2/19日時点の記事です。 上棟・・・棟上(むねあげ)、建前ともいい。木造建築で棟木をつり上げ取り付けること。建て前3日目、今日中に上棟までこぎつけられるか・・・。石場建てたるゆえん・・・礎石に乗って立っているだけです。それでもびく…

建て方2日目

一昨日(2/18)は、建て方2日目。前日は予定のところまではいったんですが、最終のひずみの調整が時間切れで中途半端だったので、そこからです。というのも、普通の在来軸組工法だと、コンクリート(ベタ)布基礎に土台の材木をボルトで留めたら、それは…

ついに手刻み最終

昨日2/11は、建国記念「の」日。 日本の古来の伝統を捨てて脱亜入欧に邁進した明治維新。 今から2680年前の紀元前660年旧暦1月1日に初代天皇が即位したと 中国の十干十二支の紀年法をもって算出し紀元節と定めたのが、 戦後になって根拠が皆無ということで形…

宇宙時代の我が家

2018年9月19日「​ホロデッキ?・・・ニセモノでできた家​」の投稿に続き、 大好きな​STAR TREK​ネタ☆ アメリカで1966年に放映が始まったテレビSFシリーズ。 2260年代後半を舞台に宇宙船U.S.S.ENTERPRISEが宇宙を探査する物語。 カーク船長と副長の…

地域密着!地元の工務店がんばれ・・・先を越されて思う

ウチのベース(基礎)コンクリートの敷設が、昨年11月中旬。 そのあと11月下旬だったか(?)、ご近所で新築のベタ基礎が敷設されました。 <参照:​石場建て/ベースコンクリート(2)​>☜click 地元工務店の在来軸組工法の家。 すぐに追い抜かれちゃうんやろうな…

いよいよ手刻み最終段階…鏡面仕上げ

先週の初め(1/27)、風雨のなか、また工房を尋ねました。 電話して行ったのに、着いてみるとシャッターが下りています。 あれ?・・・恐る恐る呼び掛けてみるとシャッターが開き始め、 中では最も若手(二十代!)の大工さんが鉋掛けの作業中。 そこに…

間伐ボランティア体験

先週日曜日(1/19)のこと。 大阪府立大学工業高等専門学校で唯一木造建築を研究してらっしゃる 岩本先生のお誘いで、先生の研究室の学生さん5人と一緒に、 間伐ボランティアに妻と参加してきました。 先生は、我が棟梁の恩師であり伝統構法にも造詣が…

大手ハウスメーカーと無垢材

先日(1/13)、梅田の大手ハウスメーカーのサテライトルームで、 無垢材の名栗仕上げのフローリングを見たような・・・と妻が言うので、 そういえば・・・と、グランフロント北館の​​住ムフムラボ​へ。 積水ハウスが運営する体験型施設で、 住まいに全般に関する様…

工房に新年のご挨拶

1月13日(月)成人の日。 ​日伸建設​のある交野でも振り袖姿がチラホラ。 そんな祝日も手刻みに励んでおられるとのことで、 朝からサーターアンダーギーを手土産に ​妻と二人で新年のご挨拶も兼ねて工房の見学に。​​​ (これは、この日の工房ではありませ…

多様性・・・選択肢の一つとしての伝統的構法(雑感)

昨日の朝のニュースで、東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の 総合統括を務める野村萬斎さんのインタビューが放映されていました。 消費増税で景気が更に落ち込み閉塞感が漂うのが ひしひしと実感される地方の現状をよそに、 東京だけは別世界のよう…

複合汚染・・・住からの視点(雑感)

気候風土適応住宅について書いた後、あれこれ思ったこと・・・。「​複合汚染​」 有吉佐和子が今から45年も前の1974年から翌年にかけて、 新聞紙上に連載した同名の小説による言葉です。 ​Wikipedia​によれば、 > 本作品は環境汚染問題について社会に警鐘を >…